2017年10月18日水曜日

オウウンド品種ごとの味わい等

ワイン楽しむって、ドユコト??


毎 度、酒屋のカトちゃんです。
表題の「ワインを楽しむ」なんですが、そもそも、ワインを
楽しもうにも、売り場でわかるのは、価格くらいなものです
よね。過ぎた店になると、ワインを手に取った瞬間、背後に
人の気配を感じ、滔々とそのワインのハナシを聞かされるっ
てオソロシイコトになったり(笑)
縦7cmX横8cmのプライスカードに、書ける情報と言えば
スペースの関係で、色、品種、大体の味わい、甘いとか辛い
とかくらいですもんね。
個人的に思う事なんですけど「ワインを楽しめたわぁ」って、

ボトルのエチケットを見て、飲んでみたら 

自分なりに想像した味わいどおりだった。

って思った瞬間じゃないでしょうかね?

XXって産地だし、こんな品種使って、

こんな造り方してるはずだから、

こんな味わいだろうな・・・

と思って栓を開け、グラスに注いで口に含んで、

ほらね、やっぱり^^

この「やっぱり」って思った瞬間がワインを解った瞬間でしょ?
ま、それも、人それぞれですけどね~
酒屋のカトちゃん的には、こんな感じです。ほらね、やっぱりっ
て確率が、上がれば上がるほど、ワインを買うのも楽しくなるし、
合わせる料理のウデマエも上がろうってモンですよ^^
「ほらね、やっぱり」への近道は、産地や、造りかたより

ブドウ品種の味わいの特徴をつかむ事。

が、一番手っ取り早いですね。
とりあえず品種の特徴を「ザクッと」つかみましょう。

ザクッと赤ワインが造られる品種

カベルネソービニオン
メルロー
ピノノワール
シラー
グルナッシュ
マルベック

ザクっと白ワインが造られる品種

シャルドネ
ソービニオンブラン
ヴィオニエ
リースリング


先ずは、よく耳にする赤白あわせて10品種ってトコでしょう。
この10品種の味わいの特徴が理解できれば、エチケット見て
ワインを買って、グラスに注いで、かなりの確率でやっぱりね~
ってなりますよ~

カベルネソービニオン

この品種が、一番よく耳にする名前じゃないでしょうかね?
フランスのボルドー地方が原産地って言われてます。
このブドウの特徴は、環境に適応する力が強いことだと思います。
なので、フランスは言うに及ばず、日本や、イタリア、スペイン、
アメリカ、南米、南アフリカなどなど、ホント世界中、ありとあら
ゆる場所で植えられてます。

とにかく果皮が分厚くて、果肉の小さなブドウで、とても食べられ
たものでない品種です(笑)ワインを造るのに一番大事なのは、
である果肉より、果皮、つまり皮の方なんですよ。果皮の色素や、
脂分に由来する香りや苦渋味こそがワインの味わいのメインで、
果肉はワインを水っぽくさせてしまう存在なんで、小さい方がいい
んすよ。そういう意味で、果肉が小さくて果皮が分厚いカベルネは、
に、ワイン向きな品種と言えますし、分厚い果皮なんで、強い日
しに対する耐性もあって、いろんな所で作られてるのも頷けます。

ザクっと味わい
真っ黒で分厚いぶどうの果皮に由来する苦味と渋味。
果皮の油脂分に由来する杉やミントのような清涼感を持った香り。
酸を含んだカシスジャムのような香り。

ザクっと味わいと香りを説明すると、こんな感じです。
分厚い果皮から抽出される骨太のタンニンが豊富なので長期熟成に
耐えるワインとなるんで、高額な一級シャトーのワインだと数十年
熟成の後に旨味がピークに達するモノもあるそうです。

2000円までで買えるカジュアルなワインでも、一番多く使われ
てる品種じゃないでしょうかね。

ワインの味わいの濃淡はあるものの、カシス香と果皮の苦渋味が、
番特徴的なんじゃないでしょうか。



メルロー

カベルネと同じく、フランスのボルドー地区の主要赤品種ですね。
この品種も世界中の広い範囲で栽培されてます。カベルネが、ど
ちらかと言うと乾燥した気候を好むのに対し、メルローは、多湿
な気候でも良質な果汁が獲れるので、日本の気候に合っており、
山梨や長野で秀逸なワインが造られています。長野の塩尻地区の
シャトーメルシャンなんかが有名ですね。

ザクっと味わい
カベルネと比較すると、カシス的なある意味、フレッシュさを感
じさせる香りでなく、プルーンジャム的な煮詰めたような練れた
香りやドライフルーツ的な酸が前に出ない香りがします。
これは、カベルネが水はけのよい土壌好むのに対して、メルロー
は赤土の粘土質の土壌を好むのが影響しているそうです。

味わいは、カベルネより酸味やタンニン分がまろやかで、優しい
味わいのワインが多いような気がします。




ピノノワール

カベルネがボルドーの看板なら、
ピノノワールは、ブルゴーニュの看板ですね。
かの有名なロマネコンティもピノノワールで出来ています。
シャンパンと言えばのドン・ペリにも、シャルドネとピノノワールが
使われてたりします。
カベルネに比べて冷涼な気候を好む傾向で、高温多湿の地域での栽培
は、非常に気を使うそうです。そのため産地は、冷涼な地域にまとま
ってまして、

ザクっと味わい
カベルネが、タンニン分が強く、苦渋い重口のワインになるのに対し、
ピノノワールは、渋味が比較的軽く爽やかな酸味も維持されてるので
軽やかな味わいのワインが多く、ワインを飲みなれていない人に対し
ても間口が広い印象です。




シラー/シラーズ
フランスの高級ワインの産地と言えば、ブルゴーニュにボルドーです
よね。そして、もう一つ忘れちゃならないのが、ローヌ地方です。南
部のシャトーヌフ・デュ・パプが有名です。ヌフ・デュ・パプのワインで
は、グルナッシュに並んでよく使われる品種ですね。

そうそう、品種名に「ズ」が付いたり付かなかったりするんですが、フラ
ンス産のをシラー、フランス産でないのをシラ-ズって呼ぶ「はず」なん
ですが、オーストラリアやニューワールドのワイナリーは、シラーズと呼
んでる「事が多い」んですが、中にはエチケットに明確に「シラー」と書
いてあるワイナリーもあります。これには、きちんと理由もありまして、
ローヌ地方のスパイシーでエレガントなスタイルでワインを造ってるから
誇りをもって「シラー」なんですと。

ピノノワールが冷涼な気候をっ好むのに対しシラーは、温暖な強い日差し
を好みます。なので、シチリア島なんかでもシラーは名産なんですよ。
あっ、今、シチリアのワインのボトル見たら、シラーだって。
あんまりカタイ事言わなくてもいいみたいです^^

ザクっと味わい
比較的小粒で、分厚い果皮を持つ品種で、ピノノワールと対極に、強い
日差しを好みます。果皮が分厚く小粒で、果肉の比率も低いので、色素
の非常に濃いワインになります。香りは、分厚い果皮の油脂分に由来す
る胡椒を感じるスパイシーなものです。さっき出てきたシチリアのワイ
ンからは、明確に白胡椒の香りがします。
グラスに注いで、空気と触れ合わせずに口に含むと、酸を感じない真っ
赤で濃厚な果実味を感じます。ここからグラスをスワリングしていくと
突然、ドカン!と骨太なタンニンが爆発することが多いです。さらに、
空気と触れ合わせていくと、心地よい焦げ感、カカオを感じる苦味が、
じんわり広がっていきます。ボリューミィでリッチな味わいです。

あらら、説明文が永いやん、って、一番好きな品種だしね~~




グルナッシュ
フランスだとグルナッシュですが、スペインでは、ガルナッチャと呼ば
れます。じつは、スペインはアラゴン州が原産だったりします。スペイ
ンからピレネー山脈を越えてラングドック地方に伝わり、そこから世界
中に広まったんですって。
世界中で多く造られてるひとつの理由は、高温と乾燥に強く、植えっぱ
なしでも、とりあえず収穫できるお手軽さが挙げられますね。昔、ラ
グドックでは、大雑把に造ったワインを水代わりに飲んでたそうです。
要するに、強すぎる樹勢を、正しく摘果して、果汁の凝縮感を上げてや
れば、ポテンシャルの高いワインになるわけなんですね。グルナッシュ
をメインとする高級ワインと言えば、リオハ、さっき出てきたローヌの
ヌフデュパプ、イタリアはサルディーニャ島のカンノナウとかですね。
当たり前ですが、正しく摘果した高樹齢のブドウのきから獲れたブドウ
が使われてます^^

ザクっと味わい
シラーが、ドカンと来るタンニンが味わいの特徴なら、グルナッシュは
終始送付で柔らか、これが特徴でしょうかね。味わいは、ドライフルーツ
を感じる柔らかな果実味と果皮の油脂分に由来するクローブなどの甘さを
感じるオリエンタルなスパイスのニュアンスが感じとれます。
ブレンドで使われるときは、荒々しい、例えば、シラーに加えられ、優し
さ、ふくよかさを補完させたりしてますね。




マルベック
原産は、酒屋のカトちゃんが一番好きな、フランスは南西地区なんですね。
南西地区のカオールでは、オーセロワと呼ばれたりします。一番の特徴は、
色素が非常に濃い事ですね。カオールのワインは、別名黒ワインとも呼ば
れています。カオールの黒は、非常にスパイシーな香味を持ち、骨太は
格とタンニンが看板のフルボディです。
フランス以外だと、アルゼンチンで多く作られていますね。アルゼンチン
は、野菜や穀物より牛肉の方が安いという食糧事情もあって、牛肉に合う
マルベックが好まれてるんでしょうね。


ザクっと味わい
ブラックベリーやプルーンなどの黒い果実を思わせる濃厚な密度を感じる
目の詰まった味わいです。色調は、非常に濃いんですが、タンニンは柔ら
かで、硬い味わいになるうことは無く、ジーュシーなボディを感じる味わ
いになってます。





シャルドネ
はい、ここから白ワインです。白ワインと言えば、シャルドネですよね~
ここで、豆知識。なんと、シャルドネって地名がフランスにはあるんです
よ^^そこがシャルドネのふるさとなんです。(←諸説あり)
白ワインと言えば、シャルドネなんで、世界中で栽培されて、色んな味わ
いのワインになってますね。この「色んな味わいになる」ってところが、
シャルドネのいいところじゃないでしょうか。でも、これ、逆に言うと、
品種としての個性が無いってことでもありますよね。
つまり育った気候や環境で味わいが変わったり、様々な醸造法や、熟成法
があったりするのがシャルドネなんです。

ザクっと味わい
まず気候から、冷涼な地域のだと、シャープな酸味が感じられます。少し
高級なブルゴーニュのシャブリ地区のワインなんかが代表格ですね。温か
い地域のシャルドネは、メロンやバナナなんかのトロピカルフルーツを思
わせる柔らかな味わいのワインが多いです。
品種としての個性が無いぶん色んなスタイルのワインがあるのも、シャル
ネの面白いところです。少しヤヤコシイイですが、破砕したブドウをア
ルコール発酵させていると、二酸化炭素が出るんですが、発酵槽の上部を
ビニールシートでふさいで、発酵槽から酸素を追い出した状態で発酵を続
けると、ワインは酸化せず、シャープな酸味が維持されます。
逆に、発酵槽をふさがずに、乳酸菌をスターターとして添加して乳酸発酵
をやった場合は、乳酸菌がシャープな酸味の素であるリンゴ酸を食べて柔
かな乳酸に変換していきます。乳酸、そう、ヨーグルトの菌ですね。乳
発酵されたワインは、ヨーグルトを思わせる柔らかな、優しい味わいの
インになります。
ワインになってからも、熟成法によって味わいが大きく変わったりします
ね。オーク樽で熟成させたシャルドネには、バニラを思わせる香りがつい
たりします。シャルドネって色んな味わいのワインがあるんですよ~

 http://www.winetuuhan.com/shop.php?id=007&id_group1=0&keyword1=%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%8B%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3&group1=true



ソービニオンブラン
シャルドネと双璧をなす代表的な白ワイン品種ですね。原産は、フランス
西部のボルドーやロワールだと言われています。生産地は、それこそ世界
中で作られており、シャルドネと並んで白ワインの国際品種ですね。18世
紀にこの品種とカベルネフランを交配させてカベルネソービニオンが出来
たってのも面白いですね。

ザクっと味わい
味わいとしては、冷涼な地域だと、強い青草の香りを持ったものや、温暖
な場所だと南国のパッションフルーツを思わせる香りのワインまで、様々
なワインが造られてます。
最近の流行として、ニュージーランドのワインによくみられるハーブ感満
のスパイシーなスタイルのワインが多くなりました。




ヴィオニエ
フランスはローヌ地方で多く作られています。白桃や、アンズなどの強く
はっきりした香りが特徴の品種です。面白いところでは、オーストラリア
や南アフリカでシラーズに少しだけブレンドされ味わいの表情を豊かにし
たりしています。

ザクっと味わい
白桃やアンズなどの強い香りがあり、穏やかな酸味が特徴です。穏やかな
酸味は、非常にデリケートで、熟成時に樽熟などで空気に触れさせ過ぎる
と無くなってしまうので、実は、かなり高等な技術が必要な品種だったり
します。



リースリング
リースリングと言えば、やや甘口のドイツワインをイメージしますよね。
それって、ワインが日本で市民権を得だした頃に「甘口で飲みやすい方
が売りやすかったため」に甘口ワインが多く輸入されてたからなんです。
実は、ドイツでは、辛口ワインの方が流通してる量が、はるかに多いん
ですって。←あんまり知られてない事実なのです^^

ザクっと味わい
ピーチやアンズの香りが感じられ、あえて糖分を残して発酵を止め、甘口
として仕上げてあるのもあれば、オーストラリアやニュージーランドでは
果汁の糖分をしっかりアルコールに買えた辛口タイプのワインが多いです。
香りは、青々としたライムを思わせる柑橘系の香りとなります。



ワインボトルのエチケット(ラベル)を見て、品種が解れば、中に入っ
てるワインの味わいは、ほぼわかるとおもいます。先ずは、品種の特徴
つかんで下さいね~